同じ時期に京都国立博物館で行われた

「畠山記念館の名品」展

畠山記念館は荏原製作所を創設した

畠山一清(茶人名 即翁)の蒐集によるもので

国宝6点、重文33件をふくむ約1300件に及ぶ

今回の展示中の作品の中でも

いくつかみたいものがあり訪問した

琳派の蒐集品も多くあり

下の四季草花下絵古今和歌集和歌巻

俵屋宗達により下絵

本阿弥光悦による書

江戸初期の二大巨匠のコラボによる和歌巻

重要文化財指定

京国博蔵の 鶴下絵三十六歌仙和歌巻の絵巻は

時間の経過による

鶴の動きが美しく表現されているが

ここでは春夏秋冬の草花が

季節の移り変わりを表している

国宝 煙寺晩鐘図

中国 南宋時代の牧谿の絵と伝わる

瀟湘八景の内の一景で

湖南省の洞庭湖にそそぐ流域に広がる景勝地を描く

同じシリーズの漁村夕照図(国宝)は根津美術館にある

どちらも最初は足利将軍家が所有したものである

その後 戦国時代の様々な権力者の手を経て

今は畠山記念館に収まっている

アジアのモンスーン地帯に多い

湿潤な空気感を

ぼかしによって巧妙に表現している

唐物肩衝茶入 銘 油屋

重要文化財指定

これを所持した松平不昧公は松江藩の殿様

小堀遠州が造作した大徳寺孤篷庵忘筌席を

一度焼失後に再建した人物である

秀吉、徳川家などを経て不昧公が入手

不昧公が参勤交代の道中では

左写真の笈櫃(木製のリュック)にいれて

自分の前に行かせて見守ったほどの愛蔵品