十便十宜図は中国の明末清初時代の

文人李漁(りぎょ)の

「十便十宜詩」を絵画化したものだ

この詩は李漁が山中の別荘に暮らしていた時

客が住まいの不便さを心配するので

山中の生活が「便利なこと」

また「宜しきこと」を

それぞれ十点の詩にまとめて

「十便十宜詩」と名付けた

俗世間から離れ大自然の中に暮らす生活の楽しさが

いきいきと詠われている

これを絵画化するよう大雅と蕪村に注文をしたのが

名古屋・鳴海の下郷学海の可能性が強いとのこと

 

下は会場で配布された十便十宜図 最初のページ

最初の「耕便」ページには「賛」があり

「山水をはじめとする自然の恵みを味わい、

花や鳥からは真心こもったもてなしを受けている。

便利なことはとても多く数え切れません。

・・・そこで思いつくままに便利な点を挙げていったら

詩が出来上がったのである」と

そして山中の暮らしの

十の便利なことと

十の宜しきことを詩で詠いあげる