滋賀日本建築アトリエひとりごと
石山寺本堂がたどった歴史
石山寺本堂は
奈良時代に正堂(仏像安置部分)がつくられ
その後正堂の前に
人間の礼拝スペースが必要となり
礼堂が付加されて現在の形となる
下は懸け造の礼堂部分
正堂は創建後1078年に焼失し
その後1096に建立されたものが現在のもの
その後(平安時代)に正堂の前に礼堂をつくるとき
正堂前の敷地は下り坂のため
懸け造として礼堂を増築した
今なら造成して平地にしてしまいっそうだが
当時は自然を壊すことなど
発想すら及ばない事であろう
自然を壊さないで堂塔を建立したことで
いまだに名建築 名景観として親しまれている
その後1602年に豊臣家が改修したときは
正堂は元の建築のままで貫などの補強をし
礼堂は建て替えて現在のもとなった
(下)東から見た本堂
手前側が正堂 むこう側が礼堂