最近竣工した「市中山居の家」についてお話をしたい

これはご先祖様の住宅を引き継ぎ

今の世代が必要かつ充分以上の生活が

できるようにするリノベーションです

地震の話題が多いこの時代

耐震性を確保することは最重要である

使用エネルギーを減らしながらも

快適な室内環境をつくることも重要である

それらの必要条件にプラスして

そのうえで現代の生活がエンジョイでき

さらに心にゆとりと潤いをもたらす住まいでありたい

社会へ打って出るために心をいやすことも大切

自分たちの志向性をヴァージョンアップする

場所でもありたい

築地塀から続く門扉を抜けると

緑が豊かな庭に囲まれた玄関が現れる

玄関では扉と照明を改修した

玄関扉はアルミの引き違いドアから

木製の両引き分け扉とし

照明は全体の雰囲気に合わせて

木製の市販品を選択して取り付け位置をかえた

両引きの扉を全開すると玄関内部が現れる(下写真)

玄関框の段差は 蹴上を低く踏み代を大きくし

ゆったりとした抵抗感がない階段とした

一部は一階床をせり出して

靴を履いたり脱いだりするスペースをつくる

時には飾り棚にすることもできる

この階段を上がった一階床は

畳の部屋もフローリングの部屋も

すべて段差をなくしている