最近、建築と庭園の関わり合いに興味があり庭園の講座を月に一度受けているが、その中で、国際文化会館の庭園が有名な京都の造園家、植治こと七代目小川治兵衛が手掛けたものに由来することを知りました。

もともと三菱の当主、四代目岩崎小彌太が建設した岩崎邸が空襲で焼失し、運よく被害をまぬがれた庭を生かしてこの国際文化会館を建築したとのことです。この建築は建築界でも有名で、建築家前川国男、坂倉準三、吉村順三の共同設計により、1955年に竣工した。外観は木造真壁風の構成が試みられたそうで、簡素で気品が漂っています。庭園はこの建築の地下のレベルにある。地下には宴会場など重要な部屋が配置されているがその前にこの庭が広がっている。建築設計において既存庭園との関わり合いを重視し配慮したことが伝わってきます。その上の階の1階にはレストランなどがあり、ここからの眺めも庭園の豊かさを十分感じ取ることができる。(才本)

 

 

①    庭園から国際文化会館を見る。こちらから見て最下層が地下1階でその上の階が1階となる。地下1階には宴会場があり、1階にはレストランなどがある。植治の庭は地下1階にある宴会場の目前に広がる。

 

②    1階レストランの窓から庭園を見おろす。

 

③    植治の庭と地下宴会場とは景色としてもよく調和し、それぞれの空間は流れるようにつながっていく。