浄瑠璃寺のランドスケープデザイン
浄瑠璃寺は
平安末期の末法時代に入ったころにつくられた
浄土世界を創出した寺院の一つです
此岸(この世)の三重塔(本尊は薬師如来)と
彼岸(あの世)の阿弥陀堂(本尊は阿弥陀如来)は
池を挟んで 浄土世界を創出しています
また この建築と庭を含めた周辺の環境
そして太陽の運行も含めた
ランドスケープとしてデザインされ
そこに建築史上でも稀有な価値が存在する と考えています
三重塔と阿弥陀堂は東西の軸上に配置し
春分と秋分には三重塔の背後から日が昇り
阿弥陀堂の背後に日が沈みます
日没時は阿弥陀堂が後光を受ける形をつくり
浄土をあらわしている
という浄土世界を演出して見せています
一番目の写真は此岸から彼岸(阿弥陀堂)を見る
二番目の写真は逆に彼岸から此岸(三重塔)を見る
堂宇と灯篭が一直線上に並び東西の強い軸線を意識させる
阿弥陀堂前の灯篭の火口から三重塔を覗く
全体構想の経緯
(浄瑠璃寺発行の説明書による)
1150年興福寺の僧侶恵信が入寺し庭をつくり寺域を整備した
その時阿弥陀堂を東に向け(現在の位置)
その前に苑池を置き
その後対岸に三重塔を配した
1205年石組みなどを整備
いろいろな経緯と試行錯誤の結果
現在のランドスケープデザインにたどりついたことに驚く
阿弥陀堂 国宝 1107年当地の池の東側に造立され
1157年に恵信が今の場所に移築
三重塔 国宝 1178年恵信が京都一条大宮より移築
三重塔は華奢な美しさを持つ
平安末期らしいデザインです
才本清継 一級建築士 愛知 名古屋の建築家 建築設計事務所を主宰しながら日本はじめ各国の名建築やランドスケープ名所を体験、現代のこの地において何が求められているかを模索し、建築をづくりつづけています
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