智積院の庭園は

正面の築山を中国の廬山と見立て

そして池泉を廬山の麓を流れる大河と見立てたといわれる

 

 

 

以前は池と方丈建築(我々が庭を眺めるための建築)の間に

広い平坦な空間があり

廬山、池泉、平野部がセットで

中国の雄大な自然景観の縮景として作庭されたとのこと

現在は平野部がないために

景色に雄大さを欠き

この庭の作庭テーマがぼやけてしまっている

 

下は方丈の奥から庭を見たところ

南宋の水墨画家玉澗の山水画のようであることで

この庭を玉澗流と呼ばれるが

庭が狭く遠近感が少ないので

玉澗の「瀟湘八景図」といかないのが残念である