滋賀日本建築ランドスケープ環境・景観庭アトリエひとりごと
再び 天然図画亭へ
先日栗東の旧和中散本舗 大角家住宅を見学したあと
昨年に引き続き
居初家(いそめけ)
天然図画亭(てんねんずえてい)を訪問
重森千青先生と3人の庭の仲間たちと
居初家は堅田の街道沿いに位置し
庭へは街道から直接アクセスできる
下は街道から見えるところにある最初の門
先の景色が見通しできないように壁と門が建つ
先ほどの門を入ると
正面には軽やかな数寄屋風の門があり
琵琶湖を垣間見ることができる
扉がなく結界としての門である
右には天然図画亭の玄関(式台)がある
その門を入ると
琵琶湖と対岸の景色がとびこんでくる
建設当時は対岸の景色も鄙びて長閑であったであろうが
今は 残念ながら下のような有様
しかし右方向(南方向)に目を移すと近江富士三上山が見え
ここはかろうじて往時の景色が保たれている
かつての長閑であった景色があったからこそ
天然図画亭の侘びた建築意匠があるのだと納得する
下写真
かつての対岸の風景や近江富士の穏やかな姿と
天然図画亭の鄙びた意匠は
長かった戦国の時代を終えた後の
時代の穏やかさを象徴しているようにも感じます