豊田市美術館のランドスケープデザインは

ピーター・ウォーカーによる

建築本体と外部空間は

正面に見える門のような回廊のような

構造体で分離されている

この内外を分ける構造体は

例えば神社の鳥居などと同じように

意識の上でここから先が内部ということを示している

しかもその構造体の存在が空間を引き締め

美しい景観をつくっている

この外のランドスケープをデザインしたのがウォーカーだ

もちろん建築家と双方向の理解、納得が前提となっている

シンプルな市松模様のうえに

樹木や彫刻が意識的に配置している

 

(下写真)構造体の右側が外

左側が美術館の領域

下写真は屋上

ここでもこの構造体の内は建築内部の庭だが

外は外部空間

そこには全体に水が張られ

水底から吹き出す水が大きな円形を描き

外部空間に動きや時間の経過を意識させる

この水が張られた地盤が

取り囲む周辺の地盤に合わせられ

無理のない穏やかな景色をつくっている

という巧妙なデザインだ