絵画展示会アトリエひとりごと
大雅と蕪村 ー文人画の大成者ー
いま名古屋市博物館で開催されている
「大雅と蕪村 ー文人画の大成者ー」は
池大雅と与謝蕪村の二人の文人画家を
名古屋視点で考察することをテーマとする
ユニークな展示会となっている
国宝「十便十宜帖図」は
十便図を大雅が十宜図を蕪村が作成
1787年当時 鳴海在住の
下郷家が所有していたと記録され
注文主も下郷家と考えられること
(ただしこの点は結論付けるには資料不足とのこと)
このことから当時の名古屋と中央の文人の交流が語られる
下は展示会で配布されていた十便十宜図の冊子
左端が表紙で聯壁(れんぺき)として
伊勢の国長島藩主が揮毫している そこに
丁未(1787年)、(下郷)学海とある
もう一つ文人画というジャンルにおいて
大雅や蕪村に先立つ先駆者として
名古屋に彭城百川(さかきひゃくせん)をあげており
多くの作品が紹介されている
下は展示会図録から彭城百川筆 懸泉図
百川は松尾芭蕉に連なる俳人として活動する一方
画家として中国絵画を参考とする斬新な絵画を生み出し
大雅や蕪村に示唆を与えたとされる