滋賀日本建築アトリエひとりごと
園城寺 光浄院・勧学院の客殿を見る
光浄院と勧学院は園城寺の一子院で
ともによく似た形式の接客用の客殿(ともに国宝)をもつ
完成は光浄院は1601年(慶長6年)
勧学院1600年(慶長5年)でほぼ同じ時期である
(下写真)
門外から見た光浄院客殿
門内は撮影禁止でここからしか撮影できない
主屋根の妻(千鳥破風)と
人を迎える唐破風の屋根の姿は
洗練され美しい構成美をもつ
唐破風がある入口は平安時代の寝殿造の
中門廊入口の名残である
上杉本の洛中洛外図屏風(狩野永徳筆)には
細川管領の邸宅が同じ外観で描かれている
また少し時代が下った1608年に
江戸幕府棟梁の平内政信が著した木割書「匠明」
掲載の「主殿の図」同じ平面形である
この時期に定型化した
接客用の建築のスタイルがあったということ
(下)光浄院
子院の門から客殿を見る