平等院を拝観するのは12年ぶり

以前は木部の朱色がほとんど剥落している状態であった

この間に改めて彩色が施され

メリハリのある美しい姿になった

 

そこで今回感じたことは

平等院鳳凰堂と それがよって建つ地盤のデザインの対比である

池の向こうの中島・・・いわゆる西方浄土・・・彼岸の世界

と手前の此岸の対比である

中島の建物の周囲は砂利で覆われ草木は1本すらなく

生気が全く感じられない

そう理解したときちょっと怖さを感じぞっとしました

逆に手前のこの世は潤いのある豊な緑で覆われ

いきいきとした現世をあらわしている

そんなあの世の中に竜宮城のような美しい

天に舞うような姿のこの建築をつくり上げたのだ

当時の工匠をはじめ

このイメージを創作した宗教者

かかわったすべての当事者の

デザイン力は人並みではないと感じました

下はこの世(左)とあの世(右)の土地の表現を明快に変えている

 

鳳凰堂周辺は砂利は砂や

砕石のようなごつごつとした無機質な素材ばかり

あの世からこの世の景色を見る

正面には毎朝日が昇る朝日山や

近景の草木

池辺の緑など生気に満ちている

朝日山の前には美しい清流宇治川が流れる

鳳凰堂背後の尾廊を見る