奈良日本建築ランドスケープ環境・景観アトリエひとりごと
法輪寺を見て飛鳥時代を想う
法輪寺は法隆寺や法起寺と並び
斑鳩の里また聖徳太子の時代を
象徴する寺院の一つである
樹林を背に負いひっそりと佇むが
三重塔は遠方からも望見され
ふと飛鳥時代に入り込んだような思いがする
法輪寺は622(推古30)年聖徳太子の命により
子の山背大兄王らが創建したという説と
670(天智9)年法隆寺(若草伽藍)の炎上後に
百済僧が合力して建立したとも伝える
その後衰退し江戸初期には三重塔だけが残った
しかしその三重塔は残念なことに
1944(昭和19)年の落雷で焼失する
焼失後国宝指定を外されたため
自力での再建をはかり31年後の1975(昭和50)年
設計は竹島卓一 木工事は西岡常一により再建を果たした
伽藍配置は法隆寺と同じで
塔と金堂が左右に並置されている
発掘調査で規模は法隆寺西院伽藍の
2/3であることが分かっている
ただし江戸後期の再建の金堂は
オリジナルの金堂より小さくつくられている
下は講堂前からを見た写真
右が三重塔 左が金堂(江戸後期)
三重塔は昭和の建立であるが
斑鳩・飛鳥様式で再建された