愛知県日本建築現代建築アトリエひとりごと未分類
名古屋大学豊田講堂 槇文彦氏の初期の作品
名古屋大学の豊田講堂は
槇文彦氏の設計により1960年に完成し
1962年には建築学会賞を受賞している
いずれは文化財に指定されることであろう
下は正面の全景
中央の白い壁の部分が講堂となっている
その両サイドにある抜け空間は
視線を背後にある丘に導くように
また手前の広場空間がその丘に繋がるように考えられている
(下写真)右端は一部に講堂のエントランス(ガラスの部分)
それ以外のところは
丘に通じる抜け空間にしている
エントランス入口は全面ガラスであり
視覚的には向こうの丘とつながる
学長室など諸室を抜け空間の上部に持ち上げ
空間が抜けることを最優先していることがわかる
時計台が単調さを破り
いいバランスをつくっている
東京大学の安田講堂や早稲田大学の大隅講堂とは
時代を異にした戦後の建築で
様式的な要素を取り去り
装飾をなくし構造体をあらわした近代建築である
この時代を代表する名建築といってもよい
とはいうものの安田講堂や大隅講堂も
少し前の時代の雰囲気を映し出す名建築である