奈良日本建築ランドスケープアトリエひとりごと
続・室生寺 五重塔は突然視界に入ってくる
金堂をあとにして
さらに階段を上がり進むと国宝本堂(灌頂堂)が現れる
この堂は鎌倉末期
(「1308年に供養」という記録がある)につくられた
金堂や五重塔がつくられた
平安初期から約4~500年後の建立となる
真言密教の儀式である灌頂を行うための堂という
それ故かこの堂は平安初期の2棟とは
違った雰囲気をもっている
灌頂堂が建つ時期には
室生寺が密教色を強めていたようだ
下は最初に本堂が見えてくる姿
(下写真)本堂の正面に回ると堂々とした密教本堂建築である
さらにその先に進み右手に回ると
突然 少し先の階段の上に五重塔が現れる
可愛らしくチャーミングな五重塔が
階段を上ったビスタの先に
スポットライトを浴びるかのように建っている
この伽藍配置の妙
進行とともに景色が劇的に変化していく
驚きの連続である
階段と塔の大きさのプロポーション 遠近感 上昇感
それを囲む古代から変わらぬ自然
それらが美しい絶景をつくっている