滋賀ランドスケープ環境・景観庭アトリエひとりごと
近江鯖街道沿い 朽木のもう一つの庭が発掘される
滋賀県高島市朽木(くつき)は
室町期の足利時代に
12代将軍義晴が三好氏に攻められたとき
家臣の朽木氏を頼って逃げついたところ
その朽木にある庭園として
旧秀隣寺庭園がよく知られているが
おなじ若狭街道(鯖街道)と安曇川沿いで
その少し京都側の場所で
新たに池の沢庭園遺跡の発掘が行われた
鎌倉期より古い時代には池を中心とした庭があり
その後14世紀にかけて
遣水をそなえた流れの庭に改修されたという
上写真は池の沢庭園の入り口からの全景
庭園はこの奥に広がっている
この地方には古代平安期から
皇室の関係者が
隠棲したという伝承がある
この鯖街道は古くから東大寺の
お水取りの経路でもあったわけで
当然といえば当然であるが
都とこの地方は古くから
さまざまな交流が
あったことが裏付けられたことになる
上写真は現地の案内看板より転載
「遣水状の流れ」が最近発掘された
下は池を中心とした庭だったところ
下写真 自然岩を利用してつくられた
荒磯風石組
下は遣水状の流れの池尻付近
下は遣水状の流れの水口付近
さらにその下の写真(案内看板より転載)は
発掘時の写真で
州浜状に石が並べられていた