滋賀ランドスケープ庭アトリエひとりごと
以前にもまして感じることができる
旧秀隣寺庭園は最近改修され 現在の姿は最高
滋賀県鯖街道沿いにある庭園では
旧秀隣寺庭園がよく知られている
12代将軍足利義晴が三好氏に追われて
1528(享禄2)年にこの地にのがれここを政所とした
この時に朽木庄の領主の朽木氏が
義晴のために居館と庭をつくったという
居館は 今は礎石を残すばかりだが
庭は往時の姿が偲ばれる
このとき幕府の管領職であった細川高国が
作庭したと考えられている
上写真は先ごろ10月31日に正面から見た写真
この庭の訪問は二回目だが
庭の様子は前回と趣を異にしていた
実は最近改修工事が行われたということ
池底に堆積した泥を浚渫し
透き通った水が一面に張られていた
(以前は池の一部に泥が堆積していた)
石を隠していた小木を撤去することで
庭全体の配石がありのまま見ることができている
また石を一個一個清掃丁寧に清掃することで
本来の石の輝きを放っていた
そのためにこの庭園のよさを
以前にもまして感じることができる
(下写真)池は浚渫され透きとおった水が池全面を満たしている
以前このあたりの池は
土(泥)が水面の高さを超していた
(下写真)今は足元にあった余計なものが取り除かれ
配石された石が作庭当時の姿にもどされた
遠景の山並みと合わせて
最高の景色をつくっている
しかし前回なかった柵が新たに設置され
(右方面に見える)
庭の中に入っていくことはできなくなった
下は五年前に来たとき撮影したもの
足元には余計な草木が成長し
純粋な配石を見ることはできない
左側では池の水面も泥で覆われている