長命寺は近江八幡市にあり

琵琶湖に突き出した急峻な山中にある

湖に面した下の駐車場からは

808段の階段を徒歩で上ることもできるが車でも行ける

車の道はつづら折りで狭く 寺に到着するまでに

対向車と鉢合わせしてどちらかがバックする羽目になる

(下写真)境内近くの駐車場からも急階段が続く

冠木門の向こう上方に本堂が見える

(下写真)階段を上がりきると大きな本堂(重文)が迎えてくれる

当寺は天台宗寺院で

本堂はこの地域に多い中世密教型で

内部は内陣と外陣から構成される

正面7間×側面6間と大規模である

階段を上がったところからは

下から見上げる形となり

その姿は雄大である

1516年に兵火で焼失した後再建され1524年に上棟

戦国の時代ではあるが琵琶湖周辺にある中世初期の仏堂のように

装飾を配した純な和様で堂々としている

(下写真)本堂と三重塔(重文1597年)を見る

右下にある階段からこの境内に入る

階段を上がった瞬間は木々に阻まれ三重塔は見えない

建築当時は本堂と三重塔が同時に見え

参拝客を迎えたことと想像します

(下写真)三重塔前から撮影

本堂と護摩堂(右 重文1606年)

この角度から見た本堂の姿は

この地域に多い中世の国宝の仏堂とよく似ている

(下写真)山の等高線に従い無理なく堂塔を一列に配置している

向こうから三重塔 本堂 三仏堂 護法権現社拝殿(重文 1565年)

そして撮影者の後ろには鐘楼(重文 1608年)が続く

三仏堂(重文 1516年以降の室町末期)は2004年に半解体修理がされ

朱の塗料がまだ鮮やかである

(下写真)鐘楼の位置からの眺め

林に囲まれた狭い敷地の中に

檜皮葺の屋根が連なる美しい景色である

間近に護法権現の本殿と拝殿が左右に並び

その向こうに三仏堂 本堂 三重塔が続く

(下写真)境内から琵琶湖面が見える

「琵琶湖周航の歌」でも歌われるこの寺

今は木々が鬱蒼として湖面に浮かぶ船からは

見えないかもしれない

(下写真)琵琶湖周辺は巨岩が多い